平成二十四年一月場所
平成二十四年正月 書き初め
去る平成二十四年一月四日、稽古後に恒例の書き初めが行われた。まず親方が筆を執り、精神を統一して一気に「光」と書いた。その真意は親方のみぞ知るところであろうが、部屋・相撲協会、そして未曾有の大震災・大津波・原発事故により、復興を目指す東日本の人々、すべてが行く先に光明を見出しつつ、力強く進んでいくことを願っての言葉ではないかと思う。
次に若荒雄関は「尊強正清」と書いた。ありそうな四文字熟語だが、関取自身が作った造語のようで、「強く正しく清くあることを尊ぶ」という意味か。大道関は「感謝・三役」と書き、支援して下さる方々への感謝の気持ちと、若荒雄関に続いて三役を手中にするとの決意を示した。益荒海関は「素直な心」と書いたが、もう一つ上を目指すために、基本的なことをもう一度見直し精進する決意と見た。阿夢露関は単刀直入に「幕内」と、今年の目標を掲げた。
以下全力士が、それぞれ今年にかける気持ちや目標を書いた。詳細は「力士紹介」の項を参照されたい。
また最後におかみさんが「愛」と書いた。これも単なる愛情という意味ではなく、「絆」に近い、蘇生していく力としての「愛」ということだろう。おかみさんの写真はここをクリック。
平成二十四年一月場所 打ち上げパーティー開催
平成二十四年一月場所千秋楽打ち上げパーティーが、幕張本郷駅近くのメイプルイン幕張にて開催された。パーティーは六時四十五分大和富士の司会で幕を開け、まずはじめに主催した千葉後援会の鈴木会長が挨拶に立った。鈴木氏は力士達が着実に力をつけてきたことは喜ばしいことであり、関取が増えればまた後援会の皆様にお世話になるが、よろしくお願いしたい、とユーモアを交えて挨拶した。続いて宮本習志野市長は、今場所は阿武松部屋十九人中十四人が勝ち越したことは立派であり、今後も今年の干支である龍の勢いでがんばってほしいと激励した。次に前習志野市長で阿武松部屋名誉顧問である荒木氏が、今場所新十両で大いに土俵をわかせた阿夢露が、残念ながらケガで休場したことに触れ、悔しいだろうが気持ちを切り替えて、またみごとに復帰してほしいと述べた。次に富田衆議院議員は、負け越した三人の関取たちも、それぞれ厳しい状況下でよく頑張ったと思うと、その労をねぎらった。
引き続き来賓の方々が紹介され後、鈴木会長から親方・おかみさん・各力士達にご祝儀が贈呈され、その後におかみさんから新弟子の篠原が今場所一番出世を果たしたこと、今日は卒業式に出席のため欠席させていただいている旨が報告された。
続いて親方が挨拶に立ち、今場所は比較的成績が良かったが、上位陣はまだまだ力不足であり、一所懸命取っていることはわかるが、戦うという覚悟が足りないと奮起を促した。また阿夢露の十両昇進に際し、化粧まわし等支度を調えてくださったことに対する御礼が述べられ、残念ながら場所中にケガをし、その治療に専念せざるを得ない状況になったが、腹を決めて、復帰に向けてがんばってほしいと激励した。最後に幕下上位陣は力をつけてきており、近い将来また皆様に種々支度のお世話になることとなると思うので、よろしくお願いしたい、と述べて挨拶とした。
引き続き村上氏の御発声で乾杯、会食に移った。今場所は好成績であったこともあって、場内は多くのファンによって埋め尽くされ、あちこちで親方・おかみさんはじめ各力士達と歓談する姿が見られた。
歓談の途中でケガをした阿夢露が途中退席をさせていただくために挨拶に立ち、しっかりケガの治療に専念し、必ずカムバックするので今後ともよろしくお願いしますと、明るい表情で述べた。
ここで恒例のビンゴゲーム。今回はいつもより多くの景品が用意され、大瑠璃の司会で次々とさばかれていった。ビンゴゲームが佳境に入ったところにNHKの船岡アナが登場、親方に促されて飛び入りで挨拶された。氏は阿武松部屋力士の活躍はめざましく、今後も新関取が誕生すれば是非会見に駆けつけたいと述べた。
盛り上がったパーティーもいよいよ終わりが近づき、最後に熊倉氏の御発声により、三本締めにてパーティーはお開きとなった。