阿武山断髪式

阿武山断髪式


去る平成二十五年一月二十七日、幕張本郷駅近くのメイプルイン幕張において、阿武山断髪式が、正月場所千秋楽阿武松部屋打ち上げパーティーに先立ち執り行われた。

午後六時半会場中央にしつらえられた椅子に、大銀杏に結った阿武山が神妙な顔で座り、断髪式は大和富士の司会で開始された。まず司会より阿武山のプロフィールが以下のように紹介された。

阿武山プロフィール

阿武山純平、福岡県北九州市出身。小学校五年生から高校一年まで硬式野球をしていました。ポジションはセカンドでした。格闘技好きということもあり、相撲は小学生の頃から興味がありましたが、高校三年生の時に力士になりたいと思って買った相撲の本に、阿武松部屋の部屋開きの記事が載っており、その本で同じ福岡県出身の阿武松親方を知りました。そしてその夏に、「力士になりたい」と親方に手紙を書いて送り、平成八年三月に入門となりました。

新弟子検査では、当時の規定の173㎝に4㎝ほど足りませんでしたので、少し伸ばした髪にびんづけ油のかたまりをかくし、身長計に乗って背伸びをするという裏ワザで合格を果たしました。

ガッツはありましたが、小さな体でケガもいろいろあり、番付を上げていくことが大変な中、平成二十一年三月場所では序二段で七戦全勝し、破れはしたものの優勝決定戦に進みました。最高位は三段目八十枚目でした。

部屋ではちゃんこ長の役目を引き受けてくれて、お客様の応対などをしてくれました。また、兄弟子として、新弟子たちの悩みや不安を聞く役として、部屋を支えてくれました。このようにして、十七年という長い年月を過ごしてまいりました阿武山ですが、この度引退をさせていただくことになりました。

引き続き断髪の儀に移り、千葉後援会名誉顧問荒木勇氏、習志野市長宮本泰介氏、千葉後援会長鈴木喜代秋氏、町田後援会代表小山修氏等後援会の方々、日本相撲連盟専務理事大野孝弘氏、東京都相撲連盟副理事長佐久間幸一氏、専修大学相撲部監督蒲田重勝氏等相撲関係者、野球解説者森繁和氏等来賓の方々、阿武松部屋OBの元富士龍大金優氏、元幕張福本孝史氏、元武虎土井詠二氏、阿武松部屋力士の大道関、若荒雄関、丹蔵関、益荒海、大瀬海、阿光、そして阿武山のご両親津田政治氏、奈津子さんが断髪を行い、最後に親方が止めバサミを入れて断髪の儀は終了した。

引き続きおかみさん・力士代表大瑠璃・野川律子さん・後援会の女性ファンから花束が贈呈された。

続いて親方が挨拶に立ち、先ずこれまで阿武山を応援して下さった皆様に心からの謝意を表された。ついで阿武山に対し、初めてあったときには、まさかこんなに長く頑張ってくれるとは思わなかったが、皆様のご支援と当人の努力で長い間相撲生活を送ることができた。その間相撲部屋にいろいろ貢献してもらったし、当人も多くのことを学んだと思う。これから飲食の世界で頑張って行くわけであるが、これまで学んだことを活かしてほしい、とはなむけの言葉を贈った。最後に皆様方には今後とも宜しくご指導の程をお願いしたい、と述べて挨拶とした。

ここで阿武山は整髪のため一旦中座した。

整髪を終えてスーツ姿で再び登場した津田純平氏は挨拶に立ち、これまで自分を育ててくれた親方・おかみさんはじめ、部屋の仲間、後援会の皆様に御礼を申し上げ、これから新たに飲食の勉強をし、第二の人生をしっかりと邁進していくので、ご支援のほど宜しくお願いしますと述べ、断髪式は終了した。

断髪式に先立ってご両親と
断髪式に臨む阿武山
司会の大和富士
大勢の後援会の方々や関係者が駆けつけてくださった
阿武松部屋名誉顧問の荒木勇氏
習志野市長宮本泰介氏
千葉後援会長鈴木喜代秋氏
町田後援会代表小山修氏
日本相撲連盟専務理事大野孝弘氏
東京都相撲連盟副理事長佐久間幸一氏
専修大学相撲部監督蒲田重勝氏
野球評論家森繁和氏
阿武松部屋OB元富士龍大金優氏
元幕張福本孝史氏
元武虎土井詠二氏
大道関
若荒雄関
丹蔵関
益荒海
大瀬海
阿光
阿武山父津田政治氏
阿武山母津田奈津子さん
親方が止めばさみを入れる
親方と一緒に心よりの御礼
おかみさんから花束贈呈
野川律子さんから花束贈呈
親方は今までご支援いただいた皆様に感謝の意を表された
整髪し背広姿で再登場の津田氏は、これから飲食の仕事で頑張りたいと決意を述べた。
千葉後援会長鈴木氏より、全国の後援会長や関係者からのご祝儀を代表して手渡された
お見送りする津田氏に、多くのみな様が「がんばれよ」とはげましの言葉をかけた
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