書き初め大会
平成二十七年正月六日、恒例の書き初め大会が稽古後に行われた。まず親方は「恕」と書いた。これは寛容の心「ゆるす」「おもいやる」との意で、親方が自らに課し、また弟子達にもそうあってほしいという願いでもあろう。次に不知火親方が「志」と書いた。これから親方としての人生を歩む上での、大いなる志ざしを大切にしたいという思いであろうか。
次に阿夢露関は「鍛」と書いた。文字通り幕内定着、そして上位を狙うための決意であろう。大道関は「貪欲」。再入幕をはたし、三役を狙っていくためには、この貪欲さが是非とも不可欠である。阿武咲関は「新入幕」と書いた。これまでのように自分の相撲を取りきっていけば、その日は近いだろう。慶天海は「島魂」。正月場所は島魂をもって十両復帰をかける。大和富士は「気力」と書いた。悲願の十両昇進を手にするための、自らへの課題であろう。以下各力士は後掲写真のように、それぞれ今年にかける思いを筆に託した。その解説は「おかみさん日記」参照のこと。
おかみさんは「心をくばる」と書いた。親方の「恕」に呼応しての、部屋全体としての決意であろう。
なおこの日は稽古見学に多くのファンの方々が来られ、飛び入り参加で株式会社玄米酵素取締役東京支社長の遠藤優一氏が「元氣」と、女優の白石まるみさんが堂々とした字で「成倖」と、そして自ら「弾き語り職人」といわれるミュージシャン、ユウサミイさんが「動」と書いて下さった。
ユウサミイさんはこの日ギターを持参し、ジョンレノンの「イマジン」、ご自身の「メッセージ」など、さらに即興での今日の楽しい気持ちや、力士の願いを込めたユーモラスな歌などを披露して下さり、まさにミニコンサートとなって大いに盛り上がった。